祈りにも似た羨望


神様に嫌われてる俺が、神様に祈るのは

変ではないが、きっと叶わない。

旅に行き詰って、でも居場所はなくて
たどり着いた場所は教会。
アルフォンスは、司令部の中で楽しそうにしていたので
散歩と言って抜け出してきた。


しばらくすると外からはポツポツと音が聞こえてきた。
雨の音、湿ったような匂いがしてエドワードはゆっくり立ち上がる。
教会の中央に来て、周りを見渡すが
こんな天気の不安定な時に、誰かが残っているなどという事はなかった。

一人。
手をそっと合わそうとして、止めた。
相手にされている女性達が羨ましいと

だから、俺も…

そう願い祈るのか……

「……何やってんだ俺は…」

羨ましいなんて思っても、きっと何も変わらない。
羨ましいと思う事は、自由でも
変わることはできない。

エドワードは、赤いコートを翻し教会の出口に向かう。
雨は降っている、傘は持ってきていない。
濡れる事は構わなかった。
濡れて、頭が冷えればそれでもいいと思う。

重い扉を音を立てて開ける。
その音は、雨音にかき消され
エドワードは一歩、外に出た。


祈るなら望むなら、女性達が羨ましいとか
そういう事ではなく……
今、きっと女性と会っているであろうアイツに

「会いたい…」

女性で、相手にされているという事が羨ましいわけじゃない。
いつでも会えるという事が羨ましいんだ。