伝言
合宿から帰ってきても、どこに行っても・・・。 の姿を見ることがない。 「あっ!千石だッ・・・」 青学にやってきた千石を見つけて、皆が駆け寄る。 合宿で、が刺されてから1週間。 姿も見えず、声も聞けず・・・。 「(先輩)は・・・」 それでも、練習は続けなくてはいけなくて 「・・・・・・・・・・・・・。」 それでも、部活はやらなくてはいけなくて 「無事・・・・・・なんだ・・よな?」 それでも、学校には来なくてはいけなくて 「・・・・・・・・・・・・・。」 無事を確かめたいのに、千石は黙ったまま・・・ 誰もが千石の言葉を待った・・・。 待って・・待って・・もう何十分過ぎたのかわからなくなった その時・・・、ようやく千石は重い口を開いた。 「刺されたあと・・・ナイフを抜くのに、バイトで怪我した手で抜いてさ」 「え・・・?」 聞きたいことと違うことを喋りだす。 「そっちの手も深く切って、ボロボロでさ・・・」 「何・・・言って・・・」 聞きたいのは、無事かどうかってだけなのに・・・ 「出血多量、中の血管ズタボロだってさ・・・」 「・・・・千石・・・」 まさか・・・ 「俺、O型で・・・跡部A型で・・・、B型なんだよね・・・」 「・・・・・なぁ、嘘だろ?」 まさか・・・ 「からの伝言。」 「嘘だと言えよッ」 まさか・・・ 「『野良犬は、同じ場所にずっと居ねーの』・・・。」 「同じ場所って・・・もう・・・」 もう、青学にも氷帝にも戻ってこない。 どこに居るかなんて・・・思いたくもない。 同じ場所にずっと居ないなんて、なんて酷い言葉。 現代にさえ、留まることをしない野良犬なんて 「んなの認めない・・・」 「俺は、の伝言・・・伝えに来ただけだから・・・」 千石は背を向ける 英二は叫んだ 誰もが俯き 野良犬は同じ場所から居なくなった 「・・・」 英二の呟きと同時に、青学の誰もが思ったこと・・・。 −−同じ場所に居ない−− それは、青学?氷帝? それとも、生きてるこの地球? どっちから、君は居なくなったの・・・。 どっちから、野良犬は居なくなってしまったの・・・。 「俺は、信じるからね・・・というか、捜す!」 千石が去ってから数分後・・・。 皆が、竜崎先生に話に言ったのは、言うまでもない・・・。 |