2人の不幸



「跡部・・・別荘処分決定!」
「あぁ?!」
ふざけるなっと、声を出しかけて止まった跡部。
跡部の視線の先には、にこやかに笑うの姿があった
「てめー、別荘持ちすぎ!」
「んなのどーでもいいだろうが!!」
が氷帝学園にやってきてから数ヶ月・・・。
毎日、が怒っている状態で過ごしている
もちろん『冷血』と言われている人間が怒りを露わにしているのだから
生徒達は冷や汗を流しながら逃げることばかりを考えている。
唯一止めれる人物と言ったら、氷原の2人だが・・・
1人は長太郎を追い続け・・・
1人は別の学校へ向かい・・・
個人でバラバラに活動しているものだから、誰もを止めれない。
氷原なのに何故バラバラ?と聞けば・・・返ってくる言葉は1つ

『俺ら、元々バラバラだし・・・』

ただよく一緒にいて、行動起こすから氷原と呼ばれるようになっただけで
何も最初から氷原じゃなかったと言う。
「俺がバイトで苦労してるのに、てめーは贅沢しすぎ」
の一言、一言に周りはビクつく・・・。
が氷帝学園にやって来てから、犠牲者は多い。

野良犬の悪口を言った数十名。

野良犬の行動の邪魔をした数十名。

野良犬の気に入らない行動をした数十名。

野良犬のただのストレス発散のために数百名。

死にそうな状況におかれたり、精神的にやられたり・・・。
「だからって処分はねーだろ?」
「五月蠅い、黙れおかっぱ!」
岳人が言葉を掛けるが、は言葉の内容を拒否。

「青学に居た時と、同じ性格になってきてません?」
それを遠目で見ている長太郎は、に聞こえない声で小さく呟いた。
「あぁ・・・言われてみれば・・・そうかもな・・・」
長太郎の言葉に反応する宍戸・・・。
「ブラックちゃんからホワイトちゃんに変わるんだよ〜」
その近くで、のんびり幸せそうな笑顔で言うジロー。
この3人だけは、何故かの怒りを直にはくらっていなかった。

「処分だ処分!」
「ッ・・・」
結局、跡部すらには逆らえず・・・。
数日後、別荘と呼べる建物全て、に処分させられた。
もちろん、処分処理のため・・・跡部は学園には来れず・・・。
しばらく部活は、部長なしの練習となった。
部長なしの状態で1番偉いのは、監督でもなければ部員でもなく・・・

野良犬

だということは、誰もが思っていたことで・・・。
跡部が居た時の何倍も、練習がハードだったとは・・・
跡部と忍足が知るのはもう少し先である。

もちろん、知ったら知ったでやらなければならないので
2人にとっては不幸としか言いようがなかった。

ちなみに・・・
忍足が知らないのは、まだ山吹から帰れてないからである。