光が見た
空が青い…眩しい光がその場を照らし、微風が頬に触れた。 今日は、とても大切なお客様がくる という事で、城内はドタバタと騒がしい。 足音が止む事がない勢いで 目の前を人という人が通り過ぎて行く。 修行は一時の禁止。 お客様がいらっしゃるのに、失礼になるからだ。 そうなると、後は勉学しか残っていないが 一人でするのは気がのらない。 佐助は、この忙しさに見事に駆り出されているし もともと、勉学があまり得意ではない幸村にとっては まだぼーっとしている方が良いようである。 頭の中では、佐助の声がループしている。 『一人じゃ何もしないような顔して……俺がいなくなったら、旦那どーするのさ』 両手を腰にあて、呆れ顔が想像できる。 思い浮かべて幸村はクスクス笑いだした。 確かに、修行も佐助が居た方がやる気がでているし 勉学も佐助が傍でグチグチ言わないと、やる気にもならない。 戦場ですら、佐助がいないと…安心して、敵陣へ突っ込めない現実。 「どうも、某は‥佐助がおらぬとダメなようだ」 ぼそりと呟き、笑っていると、いきなり頭に軽い衝撃が…。 慌てて振り替えると、ハタキを持って、掃除をしている佐助の姿。 どうやら、持っているハタキで幸村の頭を叩いた様子。 「一人じゃ何もしないような顔して……俺がいなくなったら、旦那どーするのさ」 先程思っていたセリフが、佐助の口から出てきた。 幸村は、その予想通りの言葉を聞いて笑いだし その傍で、佐助は 「掃除は忍びの仕事じゃないってのに…」 などと、ぶつぶつと呟いていた。 眩しい光がその場を照らす。 その光だけが見た、幸せな光景。 |